そうだ、僕らはくらしの プラットフォームを作りたかったんだ。

愛着をもってずっと使える外遊びの良品63

愛着をもってずっと使える外遊びの良品63

2017.08.10

PIE

8月11日は「山の日」です。山登りや山歩きを計画している方におすすめしたい“ホシガラス山岳会”の本をシリーズでお伝えいたします。

最後にご紹介するのは「一生ものの、山道具」。キャンプ、トレッキング、テント泊登山など…。外遊びを愛する8人のクリエイターの愛用私物道具を、懇切丁寧にご紹介いたします。

 

 

Noyamaの一生もの

pie_dogu_1それぞれの道具を持ち寄って、キャンプをする。いうなれば、みんなの道具が集まってはじめて、noyamaのキャンプが成立するのだ。もの選びの趣味・志向はみんな少しずつ違うが、不思議と同じものを持っていることがある。そしてたいていの場合、みんな「これはアウトドア用」と区別せず、ふだんの生活でも普通に使っている。

noyamaの外遊び道具は、「趣味のための特別な道具」というより、「生活の道具」といったほうがしっくりくる。「一生もの」という気負いもなく、ただ好きだから大切に、長く使う。ぼろぼろになっても修理をしてずっと使う。いつの間にか4人の道具は渋い味が出て、堂々としたものばかりになった。そうか、これが「一生もの」ということか。気がついたら、いつも側にある道具。それがnoyamaの一生もの。それはこの先もずっと普通に使い続けていくであろう、暮らしのなかにある道具なのだ。

 

 

“よい時間”を過ごせるテント/HILLBERG [ヒルバーグ] アラック

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仲間とキャンプ場に着くと、荷物を下ろす前に、テントを張る場所を探して歩き回る。気持ちいい場所に、気持ちいい空間を作りたい。こうしているとテントをたてるのは、自分の家を建てるのと同じだなあ、と思う。

テントはまさに野外の家。外見も中の過ごしやすさも妥協したくない。ヒルバーグはスウェーデンのテントメーカーで、その品質の良さから極地遠征でも使われているとか。ふたり寝ても十分に広いので、ただ眠るだけでなく、寝袋にくるまって、のんびり本を読みたいと思ってしまう。ひきこもりたくなるほど、心地よい時間をくれるテントなのだ。

 

 

マイ・アウトドア道具の原点。/snow peak [スノーピーク] 純チタン食器 3点セット

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このクッカーセットは、たぶん一番最初に買ったアウトドア道具。金属のなかでも飛びぬけて軽いチタン製のおかげで、山に登るようになってからも重宝し、今ではもっとも年季の入った山道具になった。自分が使っているストーブも、ガス缶とセットで収まる。キャンプで使っていたときは、フタがフライパンになったり、深い鍋ではスープを温めたり、残ったひとつは食器として使ったり。でも山に行くときは、大体どれかがお留守番。微々たる重量でも、軽いに越したことはない。

そういえばこのクッカーに黒マジックで自分の名前が書いてあるのは、キャンプ道具時代の名残だ。幼稚園児みたいと笑われることもあるけれど、今でも消えかかってくると、またマジックで書き直す。だってこれも、大切な山旅の記憶。これまでの思い出を振り返る、ちょっとした儀式のようなものなのだ。

 

 

好きすぎて、増えすぎて… みんなの“山”水筒。

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ホシガラスの会員はみんな“水筒持ち”。水筒なんてひとつあれば事足りるのに、見るたびにみんなが違う水筒を持っています。思えば、外遊びの道具は「一生もの」ばかり。そんななか、安くて、そこまで高性能を求める必要のない水筒は、雑貨感覚で買い替えられる、唯一のお手軽アイテムなのかもしれません。

今回水筒を披露し合ったのですが、一番人気だったのは金子さんがポートランドで買ったというミリタリー風アルミボトル(3)。さすがスタイリストのセレクトです!

 

 

“マイ・山ナイフ”は、一人前の証/OPINEL [オピネル] ラウンドティップ ステンレス #7カラー&ステンレス #7

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どんな易しい登山でも、「自立した登山者である」ということは最も大切なことである。自立とは、何が起きてもひとりで対処できるということ。それができるようになったとき、登山は信じられないくらい面白いものに変わる。私にとってその瞬間がマイ・ナイフの取得だった。

ナイフのデビューは、夏の北穂高岳。ナイフを使いたくて、梨をザックに忍ばせて登った。山頂で一緒になったおじさま2人組に剥いた梨をお裾分けすると、「こんなおいしい梨は生まれてはじめて」と、たいそう喜んでくれた。誇らしかった。誰かに導かれ、与えられるままに登ってきた山。それが意志をもったものに変わった。オピネルのナイフは、自立への一歩だったのだと思っている。

 

 

いかがでしたか?

この本は、ホシガラス山岳会のメンバーが長年自然のなかで遊んできて、これはもう手放せないと思った道具を紹介したものです。もちろん、万人にとって便利だとは限りません。ただどの道具も、それぞれが経験と向き合い、試行錯誤して選びとったものです。「一生ものの道具」と出合うとはどういうことか。それにいきつくまでの物語を知り、みなさんの道具選びに少しでも役立てていただけたら、幸いです。

 

ホシガラス山岳会とは・・・

キャンプやトレッキング、登山などの外遊びを通して知り合った女性クリエイターでつくる趣味の会。毎回全員で活動するわけではなく、のんびりキャンプ、海外トレッキング、修行的アルプス縦走など、自分の技術に合うイベントに自由に参加するスタイル。定例飲み会は全員参加。メンバーは以下。

金子夏子(スタイリスト)、小林百合子(編集者)、森美穂子(デザイナー)、小池瑠美子(ヘアメイクアーティスト)、【noyama】山戸ユカ(料理家)、野川かさね(写真家)、しみずまゆこ(木工作家)、高橋紡(編集者)

 

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書名:『一生ものの、山道具

仕様:B6版変型(177×128mm)/ソフトカバー/176 Pages(Full Color)

定価:(本体1,600円+税)

ISBN:978-4-7562-4588-5 C0070

発売元:パイ インターナショナル

writer:
PIE
PIE
出版社PIE Internationalです。デザイン書・ビジュアル書を中心に、おしゃれで、気持ちよく、そして新鮮な出版を目指しています。

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